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どっしりとそびえる古い倉庫。その壁を豊かに覆う緑の蔦が乾いた風にざわめく。ゆっくりと首をもたげるクレーンが巨大な荷を吊りあげ、コンテナが運ばれてゆく。トレーラーから降りてきた運転手たちの陽に灼けた腕。計量所のおばちゃんと陽気に言葉を交わして港へと向かう。めいめいに椅子を持ち寄って公園で将棋に興じる近所のじいちゃんたち。ゆうぐれの港を最終便のフェリーが出てゆくと、がらんとした埠頭だけが残される。 この街の風情に惹かれて、ここに集まってきたひとたちがいます。日常のいとなみの、その何ということのない時間の流れに、こころ和ませるときがあります。 西大分港湾地区再開発事業により、わたしたちはこれらの風景を失うことになりました。新しいフェリー乗場が建設され、商業施設の立ち並ぶ芝生の公園が造成されます。それは美しい都市計画なのかもしれません。けれども今までの「西大分らしさ」を愛したわたしたちにとっては、とてもさびしいことでもありました。 じいちゃんたちの集っていた公園は、今では商業施設の駐車場になっています。港の歴史を感じさせた風格ある倉庫も解体されてしまいました。変わってゆくのはきっと仕方のないことなのでしょう。経済を動かすために必要な事業もあるのだと思います。だけどこのさびしい気持ちを、どうにも持て余してしまうわたしたちがいるのです。 わたしたちにできるのは、時の流れを受容すること。それから、変わりゆくこの場所で、自分らしく生きてゆくこと。だって街を育ててゆくのは、ここに暮らしているわたしたち自身なのですから。 過去を弔い未来を迎えるための、わたしたち自身の通過儀礼として、このイベントを企画しました。このイベントに参加していただくことにより、みなさんにも現在の「西大分」を肌で感じてもらいたい。そしてこれからの街づくりを考えていただけたら、と願います。
西大分的愉楽生活PROJECT 有志一同
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